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コロナ拡大、GoTo見直し…我慢の3連休 「基準分からず」トラベル困惑、イートは打撃懸念:東京新聞 TOKYO Web

 政府による需要喚起策「Go To キャンペーン」の運用見直し表明は、新型コロナウイルス感染急拡大の中の「我慢の3連休」初日と重なった。好天の観光地には、観光支援事業「トラベル」を利用した旅行客らが多く訪れ「何を基準にすればいいのか」と困惑。飲食業界の支援策「イート」の参加店の関係者は「打撃は大きくなる」と先行きへの不安を口にした。

3連休初日を迎え、東京ディズニーランドの入り口に列を作る人たち

3連休初日を迎え、東京ディズニーランドの入り口に列を作る人たち

◆「キャンセル料高いので来た」

渋滞する東名高速下り線(右)

渋滞する東名高速下り線(右)

 東京都心から近い人気温泉地の神奈川・箱根。商店街では若いカップルや家族連れが目立った。1泊旅行に来た会社員の男性(28)=東京都江戸川区=は「少し迷ったが、キャンセル料が高いので来た」と説明。夏休みは遠出しなかったといい「息苦しかった。久しぶりの旅行を楽しみたい」と恋人と笑い合った。

 土産物店の店長岩本誠さん(35)は「キャンペーンがなくなれば閑散とした箱根に戻ってしまうだろうが、仕方ない」と諦め顔だった。

 山々が色づく京都・嵐山は写真を撮る観光客や修学旅行生らでにぎわった。大阪府吹田市の男性会社員(56)は密集を避け、朝から「竹林の小径」や天竜寺などの名所を楽しんだ。政府の対応に「何事も決断が遅い。旅行者は何を基準に行動していいか、分からなくなっている」と批判した。

混雑する羽田空港国内線ターミナル

混雑する羽田空港国内線ターミナル

 「感染に気を付け、迷惑にならないよう楽しみたい」と話すのは松山市の道後温泉を友人と訪れた東京都葛飾区の会社員佐藤則夫さん(66)。キャンセル料を気にして旅行に踏み切った。土産物店を営む50代男性は「観光客に緊張感がない。消毒液を設置しても誰も使わない」と懸念した。

 20日に新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者発表が初めて300人を超えた北海道。小樽市中心部の市場にとって書き入れ時の連休だが、市場で鮮魚店を営む武田哲幸さん(66)によると、客入りは例年の半分ほど。「Go To トラベル」の適用制限には「経営者としては、おっかない」と声を落とした。

 日本医師会の中川俊男会長は18日の記者会見で、今週末を「秋の我慢の3連休としてほしい」と呼び掛けていた

東京・浅草の仲見世通りの店舗に掲げられた「Go To トラベル」のポスター

東京・浅草の仲見世通りの店舗に掲げられた「Go To トラベル」のポスター

◆客足回復していた中…

 「イート」は、食事券の新規発行停止の検討などを都道府県知事に要請するとした。にぎわいを取り戻し始めていた飲食店などが打撃を受けることが見込まれる。

 「厳しくなりそう」。サラリーマンの街、東京・新橋の居酒屋店員藤村真以子さん(36)は政府の発表を受け、そうつぶやいた。「予約が真っ白になり、沈まないと思っていた新橋が沈んだ」という第1波に比べれば、今は客足が回復しつつあり「Go To」の好影響も感じていた。また足止めとなる懸念が高まり「緊急事態宣言を繰り返さないで」と訴えた。

 例年11、12月は忘年会などで予約がいっぱいだったのに今年はほとんど予約が入っていないという大阪市中央区の和食店。「イート」利用客の割合は少なかったというが、おかみの50代女性は「キャンペーンの一時停止で府外から来る人が減ったら、打撃は大きくなる」と不安を漏らした。

 福岡市の繁華街・天神の屋台「てっちゃん」は春ごろに売り上げが例年の2割まで落ち込み、現在は7割程度に持ち直している。店長の梅原鉄也さん(46)は、政府の方針転換を機に再び外食や観光を控える動きが広がらないか気をもむ。「政府の方針を受け入れる以外に選択肢はない」と、諦めたように話す。

 美容院に行くため友人と大阪市内を訪れた兵庫県伊丹市の会社役員矢谷直美さん(53)は「トラベル」を数回利用して家族で近場に旅行したものの、コロナ禍での推奨に疑問を感じていた。「時期を見極めてもっと早く止めていれば、今回の感染拡大は防げたのではないか」と語った。
(共同)


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