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4府県に緊急事態宣言、5道府県に重点措置へ | m3.com

 政府は7月30日、基本的対処方針分科会(会長:尾身茂・地域医療機能推進機構〔JCHO〕理事長)を開いて現在東京都と沖縄県に出している緊急事態宣言を埼玉、千葉、神奈川各県と大阪府に拡大、まん延防止等重点措置を北海道、京都府と石川、兵庫、福岡各県に出すことを諮問、了承を得た。同日午後に衆参両院の議院運営委員会での説明を経て政府対策本部で正式に決定する。期間は8月31日までで、同月22日までだった東京都、沖縄県の緊急事態宣言も合わせて8月31日まで延長する。

分科会後に会見する西村氏

 沖縄県は5月23日から、東京都は7月12日から緊急事態宣言が継続中。埼玉、千葉、神奈川各県は4月20日から、大阪府は6月21日からまん延防止等重点措置が継続中だったが、感染拡大に歯止めがかからず、より強い措置に移行することになる。西村康稔経済再生担当相は分科会冒頭、「非常に高い水準での感染報告が続いている。東京では6月以降人流が増加し活発な活動が行われていた結果と考えている。デルタ株への置き換わりが進む中、極めて強い危機感を持っている」と述べた。東京都の感染状況は新規陽性者数、入院者数とも国の基準でステージIVが続き、埼玉、千葉、神奈川各県も同様の状況となっていることから「面的に、一体的に強い取り組みを実施することで感染を抑えていきたい」と述べた。

 関西についても、大阪府で新規陽性者数と入院者数がステージIVで医療への負荷が増しており、京都府、兵庫県も新規陽性者数が増加しているため「大阪と合わせて関西圏一体となった取り組みをしたい」と述べた。沖縄県は6月後半から7月にかけていったん新規陽性者数が減少したが、その後また急増し、北海道と石川、福岡両県も増加傾向にあると説明した。

 期間を8月31日までと長く取ったことについては、高齢者へのワクチン接種が進んだため重症患者が減ってきていることを踏まえ、「現役世代へのワクチン接種が進むことの効果を見極めるために1カ月間としたい」と説明。現役世代への接種が進むことで一定の改善効果が期待できるとして、「地域における感染状況や医療提供体制を適切に評価するために、40代、50代の接種状況と合わせて医療提供体制の負荷に着目した分析、検討を進めていきたい」と述べた。

 田村憲久厚生労働大臣は、「危惧しているのは、緊急事態宣言から2週間以上経っての急激な新規感染者の伸びだ。人流自体は確かに以前ほど下がっていないが、増えているわけでもない、こういう中で伸びている。これまでとは違う恐ろしい局面に入っている」と危機感をあらわにした。

 分科会終了後に取材に応じた 東邦大学微生物・感染症学教授の舘田一博氏は、「(東京都への)緊急事態宣言の発出後、2週間を過ぎてもこれだけ感染者数が増加していることを考えると、人流に関しては少しずつ減少していることが確認されているものの、その効果はやはり残念ながら限定的であったと考えざるを得ない」と述べ、「現時点で既に1週間、2週間先のことも決まっているので、今のような増加がしばらくは続くと考えないといけない」と厳しい状況が続くと見通した。


 東京都については、「爆発的な感染者数の増大が見られている」と危機感を示し、死亡者数についてはまだ増えていないものの、重症例やその予備軍が確実に増加しており、ワクチン接種が十分に行き渡っていない40、50代の重症例の増加を懸念した。

  こうした認識の下、舘田氏は、7月30日に改定される基本的対処方針では、酒類や飲食店をターゲットにした対策が強化されるが、協力が得られなくなっている状況を踏まえ、「今後も感染者数の増加が続くのであれば、デパートを含めた商業施設等の営業自粛も含めてお願いしなければいけないと個人的には思う」とより強い対策の必要性を訴えた。さらに、「今後、緊急事態措置の内容の見直しを行う可能性も、(政府は)考慮していると理解している」と述べた。

 会議では、対象地域の拡大と基本的対処方針の改定内容については、特に意見が出なかったという。ただ、全国的な感染の広がりが見られていることから、しっかりと解析を続けながら、必要に応じて全国に展開するようなことも考えていくべきなどの複数の意見が出た。五輪については、今の感染増大に直接はリンクしてはいないが、間接的に矛盾したメッセージになって、それが人の動きの増加につながっているのではないかという意見があったという。

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