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#20 ガチホを大切にするコミュニケーション 〜VeryLongAnimals Akim × ACV唐澤・村上〜

本稿はアクセンチュア・ベンチャーズが配信するポッドキャストからの転載。音声内容の一部をテキストとして掲載いたします

アクセンチュア・ベンチャーズ (ACV)がスタートアップと手を組み、これまでにないオープンイノベーションのヒントを探るポッドキャスト旬のスタートアップをゲストにお招きし、カジュアルなトークから未来を一緒に発見する場を創っていきます。

前回から NFT プロジェクト「ベリーロングアニマルズ」のファウンダーの Akim こと河明宗さんに話をお伺いしています。前回では、これまでのベリーロングアニマルズの足跡を中心にお伺いしました。ベリーロングアニマルズは、特に日本国内で大きなムーブメントとなっていますが、ここまで受け入れられた理由の一端を知ることができたと思います。

先頃、ベリーロングアニマルズは現在展開しているコレクション「VeryLongAnimals GENESIS」を残り4体で完結させ、次のコレクション「VeryLongAnimals ACCELERATOR」では、新チームで制作し、フルオンチェーン形式(ブロックチェーン上のみでデータの管理がされる)で運用することをを発表しました。

後編となる今回は、ベリーロングアニマルズの今後について、ファウンダーの Akim こと河明宗さんに伺います。聞き手は、アクセンチュアの ビジネス コンサルティング本部 ストラテジーグループ マネジング・ディレクターの唐澤鵬翔さん、Accenture Song シニア・マネジャー 村上仁(ひとし)さんです。(ポッドキャストの一部をテキストにしてお届けしています)

ポッドキャストで語られたこと

  • NFT プロジェクトにとって、丁寧なコミュニティの作り方とは
  • 短期的な投棄目的のホルダー増やさないためには、変な約束をしないことが大事
  • NFT の市場を考えれば、海外に進出しない理由は無い

(前回からの続き)

唐澤:先ほど、ベリロンもコミュニティを丁寧に作っているという話がありましたが、コミュニティを丁寧に作るには何が大事だと思いますか? 例えば、(NFT メーカーの)Doodles が丁寧に作っているというのは、例えばどのような事なのでしょうか?

Akim:うちはかなりスタートアップでいうとシードみたいな感じで、Doodles は若干後の方(レイターステージ)になると思うんですけど、ホルダーとのコミュニケーションができるイベントに行った時にすごく丁寧だなと感じました。

他のコレクションだと騒いで終わりみたいでも良かったのが、Doodles は、最初しっかりネットワーキングができる静かな準備の時間があって、そのあと Apple のイベントのようにファウンダーが出てきて「うちはファンドレイズ初めてしました」とかの話があって、結構 NFT にとって資金調達をするのは一つのチャレンジなので「どういうこと?」とザワついたり。

他にも「ボードメンバーにPharrell Williams が入ります(編注:2022年6月、Doodle のブランド責任者に就任)」とか「Doodles2 が出ます」「Doodlesは今後こういう風になっていきます」「こういうものをAirDropします」などと盛り上げた後、最後に、「じゃあ、(アーティストの)Chainsmoker が来るのでパーティーしましょうか」みたいな感じで上手にコミュニケーションをしていました。

僕は別にオンラインのコミュニティは知らなかったんですけど、現場でそれを見ただけで、なんか本当に何か丁寧にコミュニティ作ろうと思っていることを感じましたし、実際数字としてもその後5ethくらい上がったので、やるなと。

唐澤:集まる人たちをうまく繋げて熱量を上げていくという運営方針のコミュニケーションの仕方なんですね。

Akim:そうですね。NFT を持っている方とのコミュニケーションの仕方として上手だなと。やっぱり株式だと、投資家や株を持ってる人に対してコミュニケーションしてるじゃないですか、IR とか。やっぱりホルダーに対するコミュニケーションの仕方が上手なんだというのを現場で感じました。

唐澤:ホルダーとのコミュニケーションについては、ベリロンはどういうところを気をつけてるんですか?

Akim:今はスモールなコミュニティなので、と言っても1000ぐらいはいるかもしれないですけど、僕が出ていくことが多いですね。最近だと、オフラインを重視しています。オンラインだとフワッと浮いた感じのコミュニケーションになっていくと思うんですけど、オフラインだとそこがしっかり強固なコネクションになっていく感覚があるので、そこを繋いでいったりはしていますね。

あとは、ここから先新しい大きいチャレンジングなリリースを出すときに、僕は期待値コントロールがすごく大事だと思っています。さっきの DAO がどうみたいな話もそうなんですけど、「僕たちは DAO をやります」ということで、「DAOが来るぞ!」みたいな感じでトークンの価値がバーンと上がるとかもありえない話じゃないですし、そういうコミュニケーションの仕方をするタイプの方もいるんですけど、それはリスクがあって、将来の約束を変な形でしすぎないように気をつけています。「もっとロードマップ出せ」と言われることもありますし、もちろんこれから先やっていくことを少しずつ出していくというのはもちろんやっていくんですけど、嘘を言わないというのはわりと大事にしています。

唐澤:結構ベーシックですよね。

Akim:むちゃくちゃベーシックですけど、リリース前にすごく期待値を上げて、「すごいぞすごいぞ!」と言ってバーっとトークンを売ると、投機目的の人が集まってくるんですよ。「このロードマップを描いてるから人がたくさん集まるはずだ、じゃぁ上がるはずだから俺は投機目的で買う」という感じで短期の人がいっぱい入ってくるので、ドーンと盛り上がって下がるみたいなグラフになりやすいんです。それを防ぐには変な約束をしないことが大事なのかなと思っています。

ベリロンは毎日アクティビティを見ても、価格がいきなりガクンと落ちてしまっていることは無いので、毎日「今日もやってるな」っていうことがロイヤリティに繋がっているとおもいます。、そのような事を結構声としても頂いているので、それが大事なんだと思います。これを最近海外でもダイヤモンドハンドって言って、日本語で言うと「ガチホ」ですね。「ガチホ」させるのが大事だと言う風潮はあると思います。

村上:人に伝えたくなる感じをうまく作られていますよね。私の妻がゆるキャラが好きなので、共有したらすごい食いついてきました。その辺がすごくうまいなと。それこそ子供が親しみを持ったりもしていますよね。

Akim:最近だと30-40代くらいの方がコミュニティに関わってくださっていて、「子供が二次創作しちゃいました」とか「子供がマインクラフトでベリロン作ってます」とかも耳にしますね。

唐澤:デフォルトでドット絵だから相性良いですね。

Akim:ベリロンの子供服を売り出す人も出てきたりとかしています。

村上:そうすると IP としても長くなりますよね。

Akim:そこは超大事だなと思ってて、やはりディズニーとかは子供に親が見せるじゃないですか。それで年代を跨いで伝播していくというのがすごい大事だと思います。

唐澤:このあいだ NFT New York に行ったときの写真とか見てですね、凄いインパクトがあったんですよね。Akim さんのアカウントを見ているわけではないんですけど、ビジュアルがリツイートされて流れてくるんですよ。あれは何を狙っていて、実際やってみてどうだったんでしょうか?

Akim:ベリーロングアニマルズのコスチュームで、被ると僕の全長が3mぐらいになるものです。そのコスチュームを「NFT New York」という世界最大のNFTのイベントで、下は全身タイツみたいな感じでタイムズスクエアを練り歩いて、いろいろな人に喋りかけるというのをやっていました。

やっぱり海外行きたいっていうのがありまして。正直ベリロンは今は国内の人が圧倒的に多いんですけど、日本で NFT を買う人ってものすごい少なくて、海外に行けば10倍以上の市場が広がっているというのと、クリプト決済なので国境とか関係ないわけじゃないですか。それであれば海外に行かない理由がないなと思いました。

日本というコンテンツがたくさんある国に生まれて、それでたくさんクリエイターの人とも繋がっていく中で、進出しない理由が無いと思って NFT New York に行きました。ただ英語もからっきしでは無いんですけど、どうしても伝えきれないだろうとは思っているので、会場で一番明らかに長い格好でいたら、最初の食いつきとしてどういうものかは伝わるだろうという思いでやりました。

最初メンバーに作ってもらった時は2mちょっとだったんですけど、「3mにしてください」とお願いしたら、すごく優秀な方がいてあっという間に作ってくれたんです。それで練り歩いたら結構良かったです。写真を求められました。

唐澤:一瞬でプロダクトについて理解してくれそうですね。

Akim:とりあえずちょっとふざけてはいるんだなっていうのが伝わるかなと。海外の人が一生懸命プレゼンしてるときに、「笑っちゃ駄目なのかな」ってなるじゃないですか。アメリカ人ってすごい優しいと思うんですよね。結構なんか、あけすけに言うみたいなイメージがある人がいるかもしれないですけど、すごい忖度があって優しいと思います。

でも逆に「笑っていいのかな?」という疑問が起きるんじゃないかなと思って、さすがにこの格好だったら笑っていいじゃないですか。だから「笑っていいやつなんだよ」っていうのがちゃんと伝わるようにやりました。あとは単純にちょっとワンチャン取り上げられてバズらないかな、という思いもありました。

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