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テレワークのためのWi-Fi 6ルーター選び【イニシャルB】 – INTERNET Watch

 社会情勢の変化により、テレワークが本格化、長期化する流れとなってきた。

 リモートでのビデオ会議やクラウドサービスを利用した事務処理などが当たり前になりつつある中、次第に課題が見えてきたのが自宅のWi-Fi環境だ。

 「電波が届かない」「通信が途切れる」など、利用エリアの変化や通信量の増加によって、古いWi-Fi機器では対応が難しい状況になりつつある。

 ここでは、最新規格であるWi-Fi 6に注目し、快適なテレワーク環境を整えるには、どんな点に着目して製品を選べばいいのかを解説していきたい。

テレワーク時代のWi-Fiの課題

 この1年で、自宅Wi-Fiの使い方は大きく変化してきた。

 従来は、リビングなどの生活の中心となる部屋で、スマホでアプリを使ったり、PCでウェブの閲覧ができれば十分、という使い方がほとんどだった。

 しかし、テレワークやリモート授業などが普及した今では、「一人になれる離れた場所」で、「ビデオ通話などの大量の通信」を、「家族それぞれが同時に」使うことも珍しくなくなった。

 例えば、こんなシーンは一般的な家庭でも珍しくない光景だ。

 お父さんが寝室の片隅で「Zoom」を使ったビデオ会議をしつつ、お母さんも同時にリビングで「Microsoft Teams」を使った別のビデオ会議に参加。子ども部屋では、次男がYouTubeでライブ配信を楽しみ、同じ部屋で長男がゲーム機に大容量のゲームをダウンロードしている……。

 要するに、一つ屋根の下の別々の場所で、複数の機器によって同時に大量の通信をすることが、当たり前になってきたわけだ。

MU-MIMOが上りのみ、接続先の自動切り替え負荷など、古いWi-Fiには技術的課題が

 こうした通信は、家庭に設置されているWi-Fiアクセスポイント(親機)が処理しているが、従来までの古い規格にしか対応しない製品では、前述した複数機器による同時かつ大量の通信が、あまり想定されていない。

 例えば、通信エリアを拡張するための中継機は、部屋から部屋へと移動する際に接続先をシームレスに切り替えられなかったり、Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)では、同時通信を実現する機能であるMU-MIMOがオプションで、しかも上りがサポートされなかったりと、いくつか技術的な課題も抱えていた。

 つまり、いわゆる「古いWi-Fi」では、規格上の制限により、以下のような実際の利用シーンにおいて、さまざまな不具合に悩まされる可能性があるわけだ。

  • Microsoft Teamsでのオンライン会議中に別の部屋へ移動したら会議から退出してしまった……
  • 離れた子ども部屋で遠隔授業のZoom映像が途切れる……
  • YouTubeやNetflixの映像品質が低い……
  • 最新ゲームの発売日にいくら待ってもダウンロードが終わらない……

 今使っているWi-Fi環境で、こうした不満を少しでも感じることがあるなら、それは間違いなく今のWi-Fiの限界を示しており、最新のWi-Fi機器への買い換えのサインだ。

Wi-Fi 6対応アクセスポイントで環境の改善を

 では、どのようなWi-Fiアクセスポイントへ買い換えればいいのだろうか?

 Wi-Fiは、数年おきに規格が進化しており、現在の最新規格はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)。その特徴を簡単に言うと、次の通りだ。

  • 速い:最大速度が規格上は9.6Gbps、製品ベースでは4804Mbps
  • 同時通信に強い:「OFDMA」や「MU-MIMO」といった技術で、同時に複数の機器が快適に通信可能
  • 広いエリアに対応:離れた場所や遮へい物がある場所でも高い速度を維持

ASUSのWi-Fi 6製品紹介サイトで公開されているアニメーション。端末1台ずつに順番に通信する従来のWi-Fi 5(左)に対し、OFDMAで複数端末で同時に通信するWi-Fi 6(右)の特徴がよく分かる

 Wi-Fi 6に対応した機器は、すでに身の回りに多く存在している。例えばスマートフォンで高いシェアを持つiPhoneは、iPhone 12/11/SEの各製品がWi-Fi 6に対応している。

Wi-Fi 6に対応したASUSののゲーミングスマートフォン「ROG Phone 3」。身近なスマートフォンの多くがWi-Fi 6対応となっている

 Androidに目を転じても、ASUSのROG Phoneシリーズなどで採用されており、スマートフォンでは今やWi-Fi 6が主流になりつつある状況だ。

 PCに関しても、高速な通信が求められるゲーミングPCはもちろん、最近ではビジネス用のノートPCや家庭用PCの上位モデルでもWi-Fi 6に対応した無線LANモジュール(Intel Wi-Fi 6 AX200)の搭載製品が増えている。

 ゲーム機も2020年11月に発売されたPlayStation 5がWi-Fi 6に対応しっており、実は身の回りにWi-Fi 6が少なからず存在する状況と言える。

 つまり、アクセスポイントをWi-Fi 6に交換すれば、冒頭で紹介したようなテレワーク時代のWi-Fiの悩みの多くを改善できる可能性が高くなっていることになる。

 もちろん、手元のスマートフォンやPCが「まだWi-Fi 5対応……」というケースも考えられるが、Wi-Fi 6対応のアクセスポイントは、Wi-Fi 5世代のアクセスポイントよりもチップの世代が進化しており、下位の規格のWi-Fiの接続性や速度に関しても、向上する場合が多い。

 このため、アクセスポイントをWi-Fi 6対応の製品へ交換することが、Wi-Fi環境を改善するための第一歩となるわけだ。

意外に選択肢が多いWi-Fi 6対応アクセスポイント

 とは言え、Wi-Fi 6対応製品は、デビューから2年ほどが経過してメーカーもモデルも増え、すでに選ぶのが難しい状況にある。

 そこで、ここではメーカーを絞り、ケース別に最適なモデルを検討してみたい。国内初のコンシューマー向けWi-Fi 6対応ルーターを発売し、エントリーモデルからゲーミング向けのハイエンドモデルまで、Wi-Fi 6に対応した豊富なラインアップをそろえるASUSを例に見てみよう。

ケース1:一人暮らしで、用途はいろいろ

 一人暮らしで、テレワークがメイン。もちろんオフの時間にはゲームをプレーしたり、動画の配信も楽しみたいという場合は、Wi-Fi 6対応のエントリーモデルが狙い目だ。

 こうした環境では、あまり広いエリアを意識しなくていい上、基本的に一人で利用するので、同時接続時の性能(対応ストリーム数)もあまり考慮しなくていい。このため、エントリーからミドルレンジのコストパフォーマンスが高いモデルを選ぶのが最適だ。スペックとしては、Wi-Fi 6対応スマートフォンの最大速度である1201Mbps(2ストリーム)と同じ速度を実現できれば十分だろう。

 そう考えると、ASUSのラインナップでは、実売1万円前後で購入できる「RT-AX55」が狙い目だ。

「RT-AX55」

 RT-AX55は、ASUSのラインナップの中では低価格なエントリーモデルで、シンプルながらスタイリッシュなデザインを実現しているだけでなく、機能も充実したコスパの高い製品となっている。

 最大速度は、5GHz帯が1201Mbpsで2.4GHz帯が574Mbpsとちょうどいい。エントリーモデルながら1.5GHzのクアッドコアCPUを採用しているのもポイントで、処理性能も高い。オンライン会議をしながら、スマートフォンでクラウド上のデータを参照するといったケースで威力を発揮できる。

 また、ASUSならではのトレンドマイクロの技術を使ったセキュリティ機能「Ai Protection」に対応しているのも特徴だ。エントリーモデルでは、こうしたセキュリティ機能が省かれているケースがあるが、本製品はきちんと対応している。テレワークなどでのビジネス利用には心強いだろう。

ケース2:夫婦2人でビデオ会議(または動画視聴)

 夫婦2人で同時にビデオ会議をする可能性があったり、一人がビデオ会議中にもう一人が動画配信サービスを楽しんだりと、同時利用が想定される場合は、もう少し高性能な製品を選ぶことをお勧めする。

 Wi-Fi 6では、OFDMAやMU-MIMOという技術を使って同時接続時のパフォーマンスを向上させることができるが、このとき重要なのが全体の速度のキャパシティだ。前述した1201Mbpsが最大だと、複数人での同時接続には物足りない場合があるので、最大2402Mbpsに対応した製品を選びたい。

 ASUSのラインナップの中では、2万円以下のミドルレンジモデルとなる「RT-AX3000」や「TUF-AX3000」あたりが有力だ。

「RT-AX3000」

「TUF-AX3000」

 いずれも5GHz帯が最大2402Mbps(2ストリーム、160MHz幅)に対応しているので、Intel AX200を搭載した最大2402Mbps対応のノートPCを接続した際にも、フルにそのパフォーマンスを発揮できる。

 もちろん、両製品ともAiProtectionによるセキュリティ機能も搭載している上、TUF-AX3000はゲーミング機能(ゲーミングLANポートやOpenNATによるゲーム対戦設定)も搭載している。テレワークだけでなく、ゲームにも使うかどうかで選び分けたい。

「RT-AX86U」

 同時接続の性能にこだわるなら、さらに上位の「RT-AX86U」もお勧めだ。実売価格は2万5000円前後とはなるが、最大速度が4804Mbpsの4ストリーム対応で、2台のPCで同時通信したときに、それぞれのPCでより高いパフォーマンスを発揮できる。

 8K/4K動画もストレスなく再生できるため、冒頭で触れたように一人がオンライン会議中に、もう一人が動画配信サービスを楽しみたいという場合も快適に視聴できる。

ケース3:子ども部屋で遠隔授業、夫婦もそれぞれテレワーク

 広めのマンションや戸建て住宅など床面積のある場合や、家族の人数がさらに多い環境では、メッシュWi-Fiの導入を検討するといいだろう。

 メッシュは、複数台のアクセスポイントを組み合わせることでWi-Fi通信が可能なエリアを拡大する技術だ。中継機を使ったエリアの拡大に似ているが、移動しながらの通信が途切れることなくローミングできたり、セットアップが簡単である点が、メッシュのメリットとなる。

 ASUSの製品は、ここまでに挙げたモデルを含め、ほとんどの製品が「AiMesh」というメッシュ技術に対応しているため、組み合わせはある程度自由に選べる。だが、せっかくなら、はじめからメッシュが前提となったセットモデルを選びたい。

 例えば、「ZenWiFi AX Mini XD4」や「ZenWiFi AX(XT8)」は、Zenシリーズというシンプルな美しさを持つ製品だ。ホワイトとブラックのカラーを選択できるなど、部屋の雰囲気を壊さないスタイリッシュなデザインとなっている。

「ZenWiFi AX Mini(XD4)」

「ZenWiFi AX(XT8)」

 このうちコスパが高いのは「ZenWiFi AX Mini(XD4)」だ。最大1201Mbps対応のデュアルバンド対応(5GHz帯1201Mbps、2.4GHz帯574Mbps)で2台セットの実売価格が2万5000円前後と手ごろな上、本体もコンパクトで設置しやすい。木造2階建ての戸建てや、あまり遮へい物がないマンションなら、こちらで十分だろう。

 通信速度を重視するなら「ZenWiFi AX(XT8)」を選びたい。こちらは、4804Mbpsと1201Mbpsの5GHz帯2系統、574Mbpsの2.4GHz1系統を利用できるトライバンド対応モデルだ。

 そのメリットは、2系統ある5GHz帯のうち一方をアクセスポイント同士の中継専用に使える点だ。基幹通信に専用帯域を割り当てられることで、複数の場所で同時に通信が発生し、アクセスポイント同士の通信に負荷が集中しても、混雑で遅くなることを避けられる。

 2台セットモデルで実売6万円台後半と高価だが、性能は抜群に高いので、Wi-Fiで悩みたくないなら、これを選ぶのも手だ。

 もちろん、いずれもAiProtectionによるセキュリティ機能も搭載しているため、テレワークなどにも安心して利用可能だ。

旧世代のWi-Fiと比較、速度が13.5倍になる場所も!

 では、こうしたWi-Fi 6対応製品を利用することで、どれくらい快適なWi-Fi環境を入手できるのだろうか? 木造3階建ての住宅で、先に紹介したZenWiFi AX(XT8)を使って検証したのが以下の結果だ。

1F 2F 3F入口 3F窓際
ZenWiFi AX XT8 上り 613 413 580 500
下り 758 504 544 547
IEEE 802.11n(300Mbps) 上り 227 137 111 54.8
下り 207 111 73.2 40.3

 結果を見ると分かる通り、家中、どこで利用しても速度に大きな違いがないことが分かる。1Fで600Mbps前後、2Fで500Mbps前後、最も遠い3Fでも400Mbps前後と、非常に速い。

 もちろん、これは1台で計測した結果だが、基本的にこの帯域を同時接続する端末の台数で分け合うかたちとなるため、計算上は3Fで2台同時でも200Mbps+200Mbpsで通信できることになる。

 これなら、オンライン会議をしながら動画配信サービスを利用しても問題ないし、さらにゲームのダウンロードやWindows Updateなどのタイミングが重なっても、余裕で対応できる。Wi-Fi 6環境の理想型と言ってよさそうだ。

 もちろん、実際の速度は環境によって異なる上、前述した別のケースを参考に異なるモデルを選んだ場合の速度も変わってくるが、Wi-Fi 6は、全体的に従来のWi-Fiよりも速度も安定性も高い傾向にある。

 まだまだテレワークが続くことを考えると、思い切ってWi-Fi 6に無線LAN環境をリニューアルすることを強くお勧めしたいところだ。

(協力:ASUS JAPAN株式会社)


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